カヌー作り

むかし、ヨット(正確にはディンギー)で遊んだ経験から、自分で乗れる舟を作るのが夢でした。 
インターネットでいろいろ調べていたら、カヌーを手作りする記事が見つかりました。
これだと思い、退職したのを機に準備を始め4mのカナディアンカヌーを作り始めました。
その記録を紹介します。

2003年
10月13日
カヌーの手作りを始めました。
やっと治具が出来上がりました。
これに細い木材を張り合わせて行きます。

主になる部材はホームセンターで
簡単に入手できる45X90の3.6m材
2本をT字の形に組み合わせています。

断面ゲージの素材は厚さ11mmの
下地板用合板をです。

断面ゲージは主材に取り付けた横木に
木ネジで止めました。
10月22日
カヌー作りは下の写真のように側面が張れました。
かなりカヌーらしくなってきたでしょう。
     
10月30日
カヌー作りは本体張りの後半になりました。
難しいコーナーの部分が終わり、底の部分にはいりました。
底の部分は、コーナー部に比べると、曲げる方向が一方向なので大分楽です。
11月4日
カヌーの底が張れました。
  
最後に細いのを差し込むのが難しかった。
11月21日
前後の上部(写真では下の部分)も張り終わり、
これで本体張りが完了しました。
11月23日
タッカーの針を抜き始めました。
食い込んでいる針はキリの先で少し浮かして   ニッパーで抜いています。
           
    板を傷つけないようにノコギリを当てています。
12月2日
タッカーの針は11月中に抜き終わりました。
今は先端のキール部分の補強材を張りつけ
ています。
12月26日
先端部分も含めて外側全体をカンナで
粗仕上げしました。
ペーパーでさらに磨いています。 これが
結構手間で、寒くなったことも重なって、
あんまりはかばかしく進んでません。

2004年
1月26日
 外側のペーパーがけ
60番のペーパーでの仕上がほぼ終わりました。
 
1月29日 パテ塗りが終わった。
あら仕上げで残った細かいへこみに木工充てん剤(パテ)を塗ってうめました。
チューブから樹脂のへらに少しとって、へこみのところに詰めていきます。
    
2月11日 外側の仕上を終わりにして船体を治具からはずしました。

木ねじを取って断面ゲージを取材からはずし、
船体をひっくり返して、上向きにしてからゲージをはずしました。

このあと、内側の仕上にかかります。
ガンネル部の形状作成、蓋の形状だしになります。

2月24日 ガンネル部の形状を削り出し ガンネルの補強材を仮止めして、形状出し
をして、その線に沿って削り出した。
3月11日 内側の仕上げ終了 接着剤がグラインダーの目に詰まってそれが本体にくっついてしまい、それをとるのに苦労した。
こびりついた接着剤は湿った布を当てて軟らかくして、こそげとった。
3月13日 内側のガラスクロス張り ガラスクロスを予めはさみで切っておく。
本体に樹脂をぬる。
ガラスクロスを乗せ、張りつけ。
ガラスクロスの上から樹脂をぬる。

 樹脂を塗るのには100円ショップで
 買ってきた刷毛を使用。使い捨て。
3月15日 パドルを作り始め 治具を作ったときの合板の切れ端と、
治具の脚用に買ってきた30X40の木材
を使ってパドルを作ってみています。
3月16日 外側のガラスクロス張り もう一度ひっくり返して、治具の上に載せ
て、外側にガラスクロスを張り付けました。
3月23日 パドルの形 出来上がり
本体の樹脂塗りのついでのときに
樹脂を塗って仕上げるつもりです。
4月6日
 外側のガンネルの接着
左側を接着しているところです。
接着にはFRP用の樹脂を使用しています。
ゆがみを防止するために右側にも部材を
クランプで仮止めしています。

樹脂は刷毛を節約して板切れで塗りました。

 
手持ちのクランプを総動員しました。
いろんなのがあるのがお分かりでしょう。

 
一番先端は木切れを入れて押えています。
      
4月8日
 外側のガンネルの接着 2
反対側のガンネルを接着中です。

 
前回は樹脂がたれて本体の外の面についてしまったので、今回はマスキングしました。
ちょっと智恵がつきました。


作業をしている駐車場の外は桜が散り始めています。桜の様子は
こちらをどうぞ。
      
4月15日
ガンネルの先端の接着
ガンネルの先端にほぞを作り、先端のピースの側にはほぞ穴をあけてはめ込むことにより、ガンネルの先端がはねるのを防いでいます。
4月16日
 シートの形が出来上がったのでヨークや
デッキなどと一緒に並べてみました。
いよいよカヌーらしく見えて、嬉しくなりました。

ヨーク

シート

シートの座面は荷造り用のPPバンドを編んだものです。

4月19日
内ガンネルの接着

内側ガンネルの接着の最後の部分です。
右側は接着が終わっています。

4月20日 
クランプをはずしたら、うまく接着でき
ていないところを発見。
その部分の接着をやり直しました。

4月23日
蓋の形状を調整して、FRP加工を施しました。

   
4月26日
バウ部分の蓋を接着

蓋を着ける前に発泡スチロールを
浮きとして入れています。
発泡スチロールは固まる前の樹脂が着くと
溶けてしまうので ポリエチレンのフィルムで
マスキングしました。

   
4月28日
シートとヨークを取り付け

まだ細部の仕上げは残っていますが、
カヌーとして使える状態になりました。

デッキと後のシート


中央部、ヨークと前のシート


前端のデッキ


 
5月3日 シート取付け部のスペーサー作成 ボルトでシートを止めたが、うっかり持ち上げると上がってきてしまうので、スペーサーを入れることにした。
中心にボルトを通す穴をあけるのが案外難しかった。(ボール盤があれば簡単なのだが)
5月7,8日 ガンネルとデッキに樹脂塗布 7日に一回目を8日に2回目を塗った。
内ガンネルと本体の間の隙間の部分を塗るのに案外手間がかかり、混合した樹脂が紙コップの中で固まり出した。
5月9日 ボルトの余分を切断
     (シートとヨークの取付け用)
     
取り付けボルトの余分な部分を切り落としたが、固定をきちんとせずにやったので、鉄ノコの刃を2本も折ってしまった。
ダブルナットをかけて置いたので、切断部分のネジを潰さずにすんだ。
 
5月10日 マスキングを除去、清掃 マスキングを取り除いたら、新聞紙のイン
クが樹脂の面にくっついていた。
雑巾で拭くぐらいでは簡単には取れず、
ペーパーでやっと取れた。
 
5月12日 パドルの仕上げ    
5月14日 車戴のテスト
5月16日の進水式に向けて、先ずは車に
載せられるかどうかの確認をしました。
何とか独りで車のルーフに載せられること
が分かり、一安心です。
  
2004年5月22日 進水式

天候の都合で一週間遅れましたが、ついに
進水しました。
場所は浜松市の北にある春野町の役場の
近くの気田川です。
幸い、艇内に浸水はありませんでした。

川下りも予定していましたが、この日は川の
流れが急すぎるので、またの機会にと言うこと
にしました。

このページのTOP